はじめに
こんにちは。まこるごと言います。
私は2021年から障害者枠で働いてきました。
現在の会社に転職したのが今年2025年の7月。
障害者枠として4社目になります。
今回の記事は、
「実際のところ、障害者雇用ってどんな感じなの?」
「そもそも一般就労と何が違うの?」
そんな疑問点を解消できればと思い、書きました。
きっと障害者雇用について漠然とした不安があって見にきてくれた方も多いと思います。
少しでもそんな不安がほぐせたら幸いです。
それではスタートです。
「私はコレが苦手だから配慮してほしい」が叶うのが障害者雇用
まずは言葉を定義します。
一般雇用は、能力や経験に基づき、誰もが平等に競争する雇用形態。
一方で障害者雇用とは、障害への配慮が前提で、支援を受けながら働く雇用形態。
特性とは、その人が持つ、脳や体の機能的な傾向や感じ方、考え方、行動パターンのこと。得意なことや苦手なこと、配慮が必要なこととして現れる個性と言い換えてもいいかもしれない
配慮とは、特性に対して会社が行うべき支援のこと
さて、大多数の方は、会社に雇用される形で働いていますよね。
会社から「週5で朝9:00〜18:00まで働いてね。昼休みは12:00から1時間。残業もあるけど大丈夫だよね。電話対応もあるし営業は1人で回ってね」というふうに、基本的には会社から労働者に対して一方通行の雇用契約が結ばれます。
その時、「いや、私は電話対応苦手なんで配慮してくださいよ」と言っても受け入れることはありません。
では、障害者枠で就労するとなるとどうでしょうか。
前述したとおり、労働者は何らかの配慮を受けることを前提としています。
そのため、「私は電話対応が苦手なので配慮してください」と言えます。
もちろん、会社により「いや、どうしても電話は出て欲しい」と要望がある可能性はゼロではありませんが、交渉の余地があります。
その他にも
- 過集中して疲れてしまうので1時間に1回休憩がほしい
- フルタイム勤務が難しいので時短にしてほしい
- 通院するために平日の決まった日に休みがほしい
など、会社に対して配慮して欲しいことを伝えることができます。
会社として「その配慮だったらうちでも対応できるよ」となれば配慮を受けられます。
まとめると、以下のようになります。
一般雇用=提示された雇用条件に対して基本的に要望を言うことが出来ない
障害者雇用=特性上できない事、苦手な事に対して「配慮」してほしいと伝えてサポートを受けられる可能性がある
何でもかんでも「これは苦手ですできません」と言ってはいけない
では、障害者雇用だからあれも苦手、これも苦手、だから配慮してほしい。そう伝えていいものなの?と疑問に思われた方もいるかもしれません。
回答としては、NOです。
考えてみてください。
例えば、あなたの恋人が「私は仕事も料理も掃除も苦手なのでやらなくていいよね」と言ってきたらどう感じるでしょうか。
「苦手なのはわかるけど全部やらないのは違うだろ」と思うはずです。
一方で「私は仕事も料理も掃除も苦手だけど、仕事はパートタイムで精一杯やるし、料理もフライパンひとつで作れる料理は覚えたいし、水回りの掃除は任せて」と言われたら。
「苦手なりに工夫してくれるみたいだ。私もできる限りフォローしよう」と思いませんか?
仕事をする上でもそう。
「アレもコレもできません。苦手です。配慮してください」と特性があるから仕方ないよね、だからやりません。という人よりも、
「アレは苦手ですがこんな工夫をしています。コレはどうしても苦手なので配慮可能でしょうか?」と何らかの工夫をしつつも、どうしてもできないことは正直に申告してくれた人の方が、可能な限りフォローしよう!と思ってもらえます。
特性を伝える上で大切なのは、
- できません!ではなく〇〇のような工夫をしていると努力している姿勢を伝える事
- 全ての特性を伝えるのではなく、働く上で配慮が必要なものを伝える。経験上、4個までに絞ることをおすすめ
- 特性の名前や特性の特徴、工夫していること、配慮して欲しいことの3つに分けて整理する
例えば、私は口頭で受けた業務指示を忘れてしまうことが多いので、以下のように伝えるようにしています。
障害の特性=耳から受けた情報が整理しづらい
工夫している事=必ずメモに残す、解釈の違いをなくすために〇〇ですねと確認する
配慮事項=メールやチャットなど、目で見て確認できるような業務指示がいただけると幸いです
昇給、スキルアップは難しいのが現状
4社渡り歩いてきて分かったことは、会社が障害者を雇う1番の理由は法定雇用率をクリアするためです。
よく、
- 誰もが輝ける未来を目指して
- 強みを活かして働ける
- ダイバーシティうんちゃらかんちゃら
と、謳っている会社がありますが、経験上そんな会社はありません。
実情は、
国から「障害者を雇わないと罰金な!」と言われているので、仕方なく・・・と言った感じです。
業務内容に関しては軽作業や事務作業が大半を占めています。
レベル感は簡単な作業が多く、ルーチン作業が主。
そのため、給料水準が低い傾向にあり、昇給なしボーナスなしという条件の会社も珍しくありません。
決められた作業を淡々とこなすことが得意、ルーチンワークが好きという方でないと手応えがまるでありません。
私自身、あまりにも業務が楽すぎて退職した経験があります。
エージェントを上手く活用して転職活動を
みなさんは転職する時、どんな機関を活用しますか?
私は、
- 転職エージェント
- indeedなどの求人媒体
- ハローワーク
主に3つを上手く使いながら転職活動を進めました。
特に、転職エージェントは必ず活用してほしいところです。
メリットとして、
- 完全無料で求人の紹介を受けられる
- 担当者がつくので、職務経歴書などの添削アドバイスを受けられる
- 応募先の職場の雰囲気や面接で想定される質問が聞ける場合がある
- 面接の練習をお願いできる場合がある
- 面接日の調整、雇用条件の交渉ができる
デメリットとして、
- 求人の紹介を受ける前に、担当者と経歴や障害、希望職種の擦り合わせが必須
- 自分に合わない適当な会社の紹介を受ける可能性がある
- 間にエージェントが入るため応募先とのやりとりに時間がかかる可能性がある
- 担当者に「この人は転職できなそう」と思われるとパタンと紹介がなくなる
無料で利用できる理由は、転職先からエージェント会社へ手数料が支払われるためです。
そのため、中には「どこでもいいから転職させちゃえ」と思っているエージェントもいるとかいないとか。
並行して、ハローワークや求人媒体へ直接応募することも可能です。
いずれにしても、口コミや面接時の雰囲気などから自分に合わない会社を選ばないようにしたいものです。
まとめ
障害者雇用について、当事者の目線で書きました。
最後にまとめましょう。
- 障害者雇用とは自分の特性に対して配慮を受けながら働くこと
- 特性による苦手なことを説明できるくらい自己理解が必要
- 一般雇用と比べて賃金が低め
- 転職活動はエージェントを上手く使う
今回は、ざっくりでもいいので障害者雇用について知ることができたと思っていただければ幸いです。
次回以降は、一つのテーマを深掘りして記事にしていきます。
「役に立った!」と思ってもらえるような記事を目指しますのでフィードバックいただけると幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうごさいました!
20250731 まこるご